コンピュータを用いることにより、生徒一人一人が主体的に考察し、興味を もって粘り強く数学の学習に取り組んでいく態度が育つとともに、座標概念の形成が効果的に行われ学習活動を活性化するのに有効であったか。 |
題材 |
時間 |
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量 の 変 化 |
1 |
具体的な事象から、ともなって変わるいろいろな量を取り出し、それらの量の中にともなって変わる2つの量に着目し、その間の関係を関数関係としてとらえyがxの関数であることの意味を知る。 |
数量関係を調べ、数学的に考察しようとする態度を育てる。 関数関係に気づき、関数の考え方のよさを感得する。 数量関係を調べ、関数関係にあるか否かを判別する。 関数関係をとらえ、関数の意味を理解する。 |
変数に着目させ、その関連に気づかせる。 事象が明確にとらえられることに気づかせる。 関数関係にないものと対比し、練習を行う。 定義だけでなく具体的な事例を多く例示する。 |
変数などに着目し数量関係を考察しようとする 明確さや美しさなどに気づくことができる。 事象の関数関係を判断することができる。 関数の定義を理解している。 |
2 |
関数関係にあるxとyを表やグラフや式で表す復習を比例の事例を扱うことにより行う。 変数や変域の意味とそれをことば、数直線、不等号を用いて表す方法について知る。 |
変数や変域から関数関係を考察しようとする態度を育てる。 数直線や不等号によって表す方法のよさを感得する。 変域をことば、数直線、不等号で表すことができる。 変数や変域の意味とそれを表す方法を知る。 |
具体的事象を扱い、意味に具体性を持たせる。 視覚的にとらえやすいことに気づかせる。 様々な場合を取り上げ、反復練習を行う。 いくつかの似た事例を扱い、理解を深める。 |
変数や変域から関数関係を考察しようとする。 数直線や不等号の明確さに気づく。 目的に応じて、変域を適切な方法で表せる。 変数や変域の意味を理解している。 | |
3 |
関数の意味、変数や変域の意味とそれをことば、数直線、不等号を用いて表す方法を関連させながら、そのまとめと練習を行う。 |
関数の考えを用いようとする態度を育てる。 関数の考え方やそれを表す方法のよさを感得する。 関数関係を式、表、グラフ、数直線等を用いて表す。 関数の意味を理解し、それを表す方法を理解する。 |
数量関係から新たな性質に気づかせる。 数量関係を明確化することに気づかせる。 例題を多く扱い、習熟を図る。 様々な関数関係の表し方の関連を図る。 |
関数の考えを用いて数量関係を考えようとする 関数の考えをよさを生かして考察するできる。 式、表、グラフ、数直線等で関数関係を表せる 関数関係を表す方法を理解している。 | |
比 例 |
4 |
小学校で既習の比例概念を基に、変数x、yの変域を負の数を含む集合にまで拡張してその特徴を考察し、式の形に着目して比例の定義を行う。 |
比例概念を拡張することに関心を持つ。 変域を拡張することのよさを感得する。 比例関係を式で表したり、式の形から比例関係を判別する。 比例の式の形と変域が負の数の場合の変化の特徴を理解する |
変域が負の数の場合を考察させる。 既習内容が完全化できることに気づかせる。 例題を多く扱い、習熟を図る。 比例定数や表を用いて変化の特徴を調べさせる |
変域を負の数にまで拡げて考察しようとする。 すべての数の変域が扱えることに気づく。 比例の式を表したり、比例であるか判別できる 比例定数が正の場合の変化の特徴を理解する。 |
5 |
具体的な事例から得られる条件を基に、比例であることを判断し、y=axという式の形を決め、さらに1組のx、yの値から比例定数aや、その変数の値などを求める。 |
比例の式や変数の値などから関数関係に関心を持つ。 方程式の考えが用いて、式などが求められることに気づく。 比例の式や変数の値などを求めることができる。 比例の式、1組のx、yの値、比例定数の関係を理解する。 |
具体的な事例を扱うことにより意味を持たせる。 方程式の考えを統合的に用いて式を求めさせる。 例題を多く扱い、習熟を図る。 x、yの値、比例定数の関係に着目させる。 |
式や変数の値などを求めようとする。 数値を代入し、方程式の解き方で式が求める。 式や変数の値などを求めることができる。 x、yの値や比例定数から比例関係を理解する | |
6 |
yがxに比例するとき、比例定数が負の数になる場合について、比例定数の意味や倍々関係が成り立つことを調べる。 |
比例定数が負になる場合の数量関係に関心をもつ。 比例概念を完全化するため、比例定数が負の場合を考える。 比例定数が負の数の場合の変化の様子を調べる。 比例定数が負の数の場合を考察し、比例概念を深める。 |
比例定数が正のみであったことに気づかせる。 すべての数が用いられることに気づかせる。 比例定数が正の数の場合を対比して調べさせる 具体例で意味を持たせ、表を用いて調べさせる |
比例定数が負になる場合を考えようとする。 変域、比例定数で既習事項の統合化を意識する 比例定数が負の場合の変化の特徴を調べられる 比例定数が負の場合の変化の特徴を理解する。 | |
座 標 |
7 (本時) |
変域に負の数が含まれていてもグラフがかけるように、座標平面を拡張し、点の位置を座標を使って表す方法について知る。 |
座標の考えを進んで活用しようとする態度を育てる。 座標概念を形成するとともに、座標の考えのよさに気づく。 座標の考えを用いた数学的な表現・処理の能力を身につける 数の範囲を拡張し、点の位置と平面座標の関係を理解する。 |
コンピュータで点と座標の関係を考察させる。 コンピュータで点の位置を1組の値で表させる コンピュータを用いて反復練習を行わせる。 コンピュータで座標を符号や絶対から表させる |
点と座標の関係を考えようとする。 1組の値から点の位置や関数関係を考察する。 1組の値から点の位置を求めたり逆ができる。 有理数での平面座標と位置の関係を理解する。 |
比 例 の グ ラ フ |
8 |
yがxに比例するとき、その比例定数が正の数、負の数、それぞれの場合のグラフをかき、その特徴を調べる。 |
比例のグラフをかき、その特徴を関心をもつ。 グラフによって関数関係を表すことのよさ感得する。 比例定数が正の数、負の数それぞれの場合のグラフをかく。 グラフをかくことによって、比例の特徴を理解する。 |
表、座標、グラフの関連性を図る。 視覚的に端的にとらえやすいことに気づかせる 座標軸、目盛り等は適切なものを助言する。 かき方と直線になることの関連に気づかせる。 |
比例のグラフをかき特徴を調べようとする。 関数関係をグラフから考察する。 比例定数が正・負それぞれのグラフがかける。 グラフから比例の特徴を理解する。 |
9 |
比例のグラフの特徴への理解を深め、その特徴を利用したグラフのかき方やグラフから関数の式を求める方法を理解する。 |
グラフの特や、グラフから式を求めることに関心を持つ。 比例のグラフの特徴を用いたかき方や式の求め方を考える。 比例のグラフの特徴を用いてグラフをかいたり、式を求める 比例のグラフの特徴やグラフと式の関係を理解する。 |
コンピュータを用いて多様なグラフをかかせる コンピュータで比例定数を変え、考察させる。 手書きグラフや式を求める問題を多く扱う。 コンピュータで多様な場合を扱い、考察させる |
グラフの特徴を調べ、式を求めようとする。 比例定数とグラフの特徴との関係を考察する。 特徴を生かして式を求めたりグラフがかける。 グラフやグラフと式の関係から比例を理解する | |
反 比 例 の グ ラ フ |
10 |
具体的な事象から、反比例の関係にある2つの量を見いだし、反比例の定義と式の表し方や比例定数が負の数になる場合などについて調べ、反比例の特徴を知る。 |
反比例の関係の事象やその特徴を調べることに関心を持つ。 比例と反比例の関係や反比例の数量関係を考察する。 反比例の事象を見いだし、式に表すことができる。 反比例の定義を理解し、その式の形や変化の特徴を知る。 |
反比例の身近な具体的事例に気づかせる。 比例で学習した視点から考察させる。 座標軸、目盛り等は適切なものを助言する。 漸近線に着目させたり多くの事例を扱う。 |
反比例の特徴を調べようとする。 比例を参考に、反比例の数量関係を考察する。 反比例の数量関係を式に表せる。 反比例の式や変化の特徴を理解する。 |
11 |
反比例のグラフの特徴への理解を深め、その特徴を利用したグラフのかき方やグラフから関数の式を求める方法を理解する。 |
グラフの特徴を調べたり、式を求める方法に関心を持つ。 反比例のグラフの特徴を用いたかき方や式の求め方を考える 反比例の式を求めたり、グラフの特徴を用いてグラフをかく 反比例のグラフの特徴やグラフと式の関係を理解する。 |
コンピュータを用いて多様なグラフをかかせる。 コンピュータで比例定数を変え、考察させる。 手書きグラフや式を求める問題を多く扱う。 コンピュータで多様な場合を扱い、考察させる |
グラフの特徴を調べたり、式を求めようとする。 比例定数や漸近線などの特徴を考察する。 特徴を生かして式を求めたりグラフがかける。 グラフやそれと式の関係から反比例を理解する | |
ま と め |
12 13 14 |
具体的な事象から数量関係を見いだしたり、比例・反比例の特徴を生かして関数関係を式、表、グラフに表し、比例定数、x、yの1組の値の関係を用い、その数値の求めるなど、比例・反比例への理解を深める。 |
比例・反比例の特徴を数学的に考察することに関心をもつ。 関数関係に気づき、関数の考えのよさを感得する。 数量関係に気づき、それを式、表、グラフに表す。 比例・反比例、関数、変域等の意味やその表し方を理解する |
比例・反比例の具体的な事例を扱う。 具体的な事例を扱い、その有用性に気づかせる 多くの類題を通して、習熟を図る。 様々な関数関係の表し方の関連性に気づかせる |
関数の特徴に気づき、問題を解こうとする。 比例・反比例の特徴から関数関係を考察する。 数量関係を式、表、グラフに表せる。 比例・反比例の特徴を理解する。 |
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時間 |
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x≧0、y≧0、比例 定数が正の場合の比例の グラフをかくことにより 既習内容を想起するとともに、x<0の範囲のグラフへの関心を持つ。 |
x≧0、y≧0、比例定数が正の場合の比例のグラフをかく。 |
3分 |
縦軸、横軸があらかじめ記入されたグラフを使わせる。 比例のグラフが原点を通る直線であることを想起させる。 |
x≧0、y≧0の範囲で原点を通る直線のグラフをかける。 (表現・処理) |
座標概念を第T象限から第W象限まで拡張する。 |
x<0の範囲の比例のグラフを考察する。 |
5 分 |
グラフを延長することや表から変化の特徴に気づき、x、yの変域を負の数にまで拡げる必要性を感じさせる。 |
x、yの変域を負の数にまで拡げて、比例のグラフかこうとする。 (関心・意欲・態度) |
直交座標における平面 上の点の位置の表し方を 理解する。 |
x軸、y軸、座標軸、座標平面、x座標、y座標の用語の意味と座標による点の位置の表し方を知る。 |
10分 |
x軸とy軸の単位の長さ を等しくとる必要はないが 等しくとる方が多くの場合 利用がしやすいことを知らせる。 多くの例示を行うことによって、2つの数の順序対(座標)と点の位置の関係の理解を図るとともに、その簡便性、明確性などを味わわせる。 |
x軸、y軸、座標軸、座標平面、x座標、y座標の用語の意味を理解する。 座標による点の位置の表し方を理解する。 (知識・理解) x、yの関係とその座標平面上での位置を表す座標の考えのよさを感得する。 (考え方) |
座標の考えのよさを生かし、座標による点の位置の表し方を身につけるとともに点の位置と座標の関係への理解を深める。 |
コンピュータ上に示されるx、yの符号、絶対値から点の位置を示す。 |
12分 |
コンピュータの操作に不慣れな生徒が多いため、最低限の操作だけを行うように注意し、誤操作を防ぐ。 最初に操作方法を画面転送で演説明した後に操作させる。 十分に操作できない生徒には、その生徒のところへ行き、助言を与える。 符号、絶対値と座標平面上での位置の関係に着目させ、対称の位置への関心を持たせる。 |
点の位置と座標の関係を考えようとする。 (関心・意欲・態度) 1組のx、yの値からその点の位置を示すことができる。 (表現・処理) 点の位置を1組のx、yの値で表すことができる。 (表現・処理) 点の位置と座標の関係や座標平面上表されるxとyの関係を考察する。 (考え方) 符号、絶対値によるx、yの値と点の位置の関係を理解する。 (知識・理解) |
コンピュータ上に示される点の位置を、x、yの符号、絶対値で表す。 |
10分 | |||
座標平面を使うことによって、負の数が含まれていても、x、yの関数関係を点の位置で表せることへの理解を深める。 |
練習問題を解き、座標と点の位置の関係や座標軸によって分けられる4つの象限の特徴について調べる。 |
10分 |
OHP上で点の位置や象限の特徴を示し、視覚的に表現し、理解しやすくする。 |
座標の考えや座標平面の特徴に関心を持つ。 (関心・意欲・態度) 座標平面の特徴やx、yの関数関係を点の位置で表せることを理解する。 (知識・理解) |
教師用コンピュータ |
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OHC VTR |
BCCB 座標から点の 位置を求める ことができる |
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AAAC 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
BBCB 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
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O H P |
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BBCB 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
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BBBA 座標の考えの 特徴やそのよ さに気づく。 |
CCCA 座標から点の 位置を考えよ うとする。 |
BBCB 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
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BBCA 座標平面の特 徴や座標の考 えを理解する |
BBBA 座標の考えの 特徴やそのよ さに気づく。 |
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BBBA 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
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BBCB 座標から点の 位置を求める ことができる |
BCCC 座標から点の 位置を求める ことができる | ||
BBCA 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
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BCCB 座標と点の位 置の関係を表 そうとする。 |
BBCA 座標平面の特 徴や座標の考 えを理解する |
BBCB 座標と点の位 置の関係を表 そうとする。 |
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BBCA 座標の考えの 特徴やそのよ さに気づく。 |
BBCA 座標と点の位 置の関係を表 せる。 | |||
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プ ロ ジ ェ ク タ | |
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BCCA 座標から点の 位置を求める ことができる |
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BBCC 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
BBCB 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
BBCA 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
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BBCB 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
BBCC 座標から点の 位置を考えよ うとする。 | |||
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BCCB 座標と点の位 置の関係を表 せる。 |
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BBCA 座標から点の 位置を表すこ とができる。 |
性別→ 一人一人の→ 指導目標 |
男14 |
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A,B,A,C←レディネス(T〜X) | ||
・・・・・・・・ ・・・・・・・・ |
左から順に(T比例のグラフ(小学校)、U・V座標軸の単位の取り方、 W負の領域への意識、X座標の表し方(小学校)) |
1年 組 NO. ( ) T 次の表をグラフに表しなさい。 |
A・・・正確にかける 直線で結ばない B・・・正確にかける 直線で結ぶ C・・・正確にかけない A・・・正確にかける 直線で結ばない 適切な目盛りがとれる B・・・正確にかける 直線で結ぶ 適切な目盛りがとれない C・・・正確にかけない A・・・正確にかける 直線で結ばない 適切な目盛りがとれる B・・・正確にかける 直線で結ぶ 適切な目盛りがとれない C・・・正確にかけない A・・・正確にかける 直線で結ばない 適切な目盛りがとれる 負の数の変域のグラフも かける B・・・正確にかける 直線で結ぶ 適切な目盛りがとれる C・・・正確にかけない A・・・端的に表せる 縦横の位置を表せる B・・・縦横の位置を表せる C・・・表せない | |||
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グラフ用紙 (略) (座標軸、目盛り入り) |
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A |
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 | |||
B |
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 | |||
| ||||
U 次の表をグラフに表しなさい。 | ||||
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グラフ用紙 (略) (座標軸、目盛りなし) |
| ||
x |
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 | |||
y |
0 3 6 9 12 15 18 21 24 27 30 | |||
| ||||
V 次の表をグラフに表しなさい。 | ||||
|
グラフ用紙 (略) (座標軸、目盛りなし) |
| ||
x |
0 1 2 3 4 5 6 7 8 | |||
y |
0 25 50 75 100 125 150 175 200 | |||
| ||||
| ||||
W ある地点から東へ時速4kmで移動するとき、東 の方向を正の方向としたときの移動の様子をグ ラフで表しなさい。 |
グラフ用紙 (略) (座標軸、目盛りなし) |
| ||
X 自分の座席の位置を言葉で表しなさい。 ( ) |
文部省 大阪書籍 中学校指導書 数学編 平成元年7月 文部省 大日本図書 中学校数学指導資料 学習指導と評価の改善と工夫 平成5年6月 文部省 大日本図書 小学校算数指導資料 新しい学力観に立つ算数科の学習指導の創造 平成5年9月文部省 東京書籍 小学校算数指導資料「関数の考えの指導」 1973年 文部省 ぎょうせい 情報教育に関する手引き 平成2年7月 田中正吾・松浦宏[編] 国土社 文章題の完全習得学習と指導 1983年 片桐重男著 明治図書 数学的な考え方の具体化 1988年 片桐重男著 明治図書 問題解決過程と発問分析 1988年