授業実践記録「四角形の中点」

単元名 「相似な図形(三角形の重心)」
対 象 「中学校第2学年」
実施日 平成11年2月19日


1.図1のように四角形の4つの辺の中点を結び、四角形をつくるとき、その四角形はどんな図形になるだろうか。

図1

   「△ABDにおいて中点連結定理より  PS//BD,PS=BD/2
    △CBDにおいて同様にして、     QR//BD,QR=BD/2
    したがって、                PS//QR,PS=QR
    1組の対辺が平行で長さが等しいので、四角形PQRSは平行四辺形である。  」


2.図2のような場合はどうでしょうか。
図2

  「同様にできる」

3.図3のように四角形ABCDがひし形の場合、緑色の四角形PQRSはどんな図形になるでしょうか。

図3

    「長方形になる。
     図1のときのようにして、対角線AC,BDは平行四辺形PQRSの辺に平行である。
     従って、その対角線によって平行四辺形PQRSは4つの平行四辺形に分けられる。
     また、ひし形の対角線は垂直に交わり、平行四辺形の2組の対角は等しいから、
     平行四辺形の角のひとつが直角になるので長方形である。」

4.それでは、コンピュータ教室に移動して、これらの性質を確かめてみましょう。
                  <移動(5分)>

5.CABRIUの部屋(http://www2.wind.ne.jp/mow/math/cabri/)を開いてください。
  一番したから2番目の左端の「2つの四角形の秘密をさがせ part1」を開いてください。
  それでは、ダウンロードをおしてください。

6.図1の性質を確かめてみましょう。
    「あっ、本当だ!」
  では、コンピュータで対辺が本当に平行になっているか確認してみましょう。(図4参照)
    「2組ともなっている!」
図4


7.図2の場合も調べてみましょう。
  「やっぱり平行四辺形だ。」

8.自由に変形してみてください。
  「あっ、これでも大丈夫だ!!(図5参照)」
図5

 おもしろいことに気づいたね。どうしてそうなるのかな。
  「図1や2と同じに証明できるよ。」

9.では、今度は、先ほど、四角形ABCDをひし形にしたら、四角形PQRSは長方形になりましたが、逆に、四角形PQRSが長方形になるのは、四角形ABCDがひし形以外のときにはないのかを調べてみてください。
 長方形になっているかどうかを確かめるために、四角形PQRSの一つの角の大きさを調べながら、図形を変形してみてください。

  「こんなのもあるよ!(図6・7・8参照)」
図6


図7


図8


10.おもしろい図形をみつけたね。残念ですが、今日は時間ですので、次回までに、どうしてそうなるのかなどについて考えておいてください。